島根の魚で「ゆる薬膳。」第2弾
2017年11月13日
岩牡蠣養殖発祥の地・島根の岩牡蠣で、ゆる薬膳。
島根は岩牡蠣の養殖が盛んです。隠岐は、日本で始めて岩牡蠣の養殖に成功した養殖岩牡蠣発祥の地。まさに島根は「岩牡蠣の聖地」なのです。
牡蠣は、薬膳では肌に潤いを与えるのに効能があります。乾燥した肌をしっとりみずみずしく保つ、女性にとって美容液のようなシーフードなのです。また、アンチエイジングにもおすすめという、うれしい食材。精神面においては、落ち込んだ気分や、不眠を改善するのに役立つ食材。その効能は「養心安神」とよばれ、殻の部分は精神安定のための生薬としても使われています。
■気品に満ちたエレガントな味わい。極上のブランド岩牡蠣「春香」
島根のなかでも、全国的に高い評価を得ているのが、隠岐郡海士町のブランド岩牡蠣「春香」。春香が育つのは、島根半島から北へ約60km、北緯36度付近に位置する中ノ島。岩牡蠣の成育に適した温暖で、透明度の高い澄んだ海、清冽な海水と新鮮な空気のもと、「海士岩がき生産者組合」に所属する組合員が、3~4年もの時間をかけて。丹念に育て上げています。
また春香は、徹底した衛生管理のもと育てられています。養殖が行われるのは水質検査をクリアした清浄海域。そして、つねに海域内の衛生状態をチェック。水揚げ後は、殻についた海藻をグラインダーで削り取ることで、ビブリオ菌のリスクを減らしたり、紫外線滅菌海水による浄化など、徹底した安全管理を経てから出荷しています。
春香は、見た目からおいしさがすでに伝わってくるほどの美しい岩牡蠣。しっかりとした張りがある、ふっくらした身はとろける口当たり。そして、まろやかで濃厚な甘みのある味わいが広がっていきます。それは、たんに「クリーミー」ではなく、キレのある、軽やかさも伴ったもの。とても気品に満ちたエレガントな風味です。長い月日をかけて育まれた、豊かな表情をもつ味わいに感動!
春香の旬は、3~6月ですが、なんと、1年中楽しむことができます。海士岩がき生産者組合では、春香を食べやすいように上殻をむいたハーフシェル状態にしてから、特殊な冷凍技術「CAS(キャス)」により瞬間凍結。通常の冷凍と違って、細胞破壊が起こらないため、解凍後も旨み成分の流出がなく、新鮮な生牡蠣を堪能できるのです。いつでも獲れたてと同じ味わいが楽しめるなんてうれしい!
■美味しい岩牡蠣は、絶品の島根産「シャルドネ」と一緒に楽しみたい
美味しい牡蠣と一緒に楽しみたいのは、やはり美味しいワイン。島根は美酒の宝庫でもあります。雲南市木次町「ワイナリー奥出雲葡萄園」は1990年に創業したワイナリー。自社農園でブドウを栽培し、「農産物としてのワイン」をテーマに、1本1本ていねいに年間5万本のワインを製造し、販売まで一環して行っています。
山間の小さなワイナリーですが、こだわりの醸造技術は、ハイレベル。「シャルドネ」は、4年連続国産ワインコンクールで入賞するという高い評価を得ています。現在、樽を使わずにクリアな味わいを楽しめる「シャルドネ・アンウッディッド」、樽を使用した「シャルドネ」、発酵から樽を用いる「シャルドネ樽発酵」、伝統的な瓶内二次発酵を行う「シャルドネスパークリング」の4種類が楽しめます。
「シャルドネ」は柑橘類やハーブのようなさわやか香りと、樽の香りが心地よくやさしい味わいが印象的。春香との相性もバツグンです。
また、日本酒発祥の地と伝えられる島根には、多くの酒蔵もあります。出雲地方で育った高品質の酒米と中国山地を源流とするミネラルを適度に含んだ水で作られる銘酒も、島根の美味しい魚と一緒にいただけば至福のひとときが過ごせます。
■岩牡蠣の潤い薬膳ソース添え
乾燥肌、シワの改善にうれしいパワーがある牡蠣。同じく、肌に潤いを与えるパワーのあるナガイモを使ったソースを添えて、潤い美人を目指しましょう。サクサクしたナガイモの食感が、とろりとした岩牡蠣にぴったりです。
<材料> 岩牡蠣2個分
ナガイモ(粗いみじん切り) 3センチ
トマト(粗いみじん切り) 1/4個
にんにく(すりおろし) 少々
タイム(細かく刻む) 少々
オリーブオイル 大さじ2
レモン 大さじ1
酢 大さじ1
塩、こしょう 少々
<作り方>
すべての材料をボウルに入れてよく混ぜ合わせて、岩牡蠣に添える
豊かな緑に抱かれた「ワイナリー奥出雲葡萄園」。目の前にはブドウ畑が広がっています。
シャルドネはじめ、自社で作られた白、赤ワインやシードル、おつまみにぴったりのチーズなども販売。
地下にある樽貯蔵庫なども見学できます。